良 元

2024年12月~2025年11月

39回

 

 

 

 

38回

 

 

 

 

37回

神社のイチョウ葉

掃き終わるのを待ち構えた

一陣の風のいたずら

元の黄金一色に

クックッと鳩の忍び笑い 

 

 


2023年12月~2024年11月

36回

ハッピーだったよ   

心が濡れた事もあった 

嬉しいのは

また来年があって

私の歴史が続くこと

 

 

     35回

敬老会に

出席可否の回覧板を

読まずに捨てた人

寄り添う心が足りなかったか

半月の空を見上げる

    ※半月 はんげつ

 

 

     34回

背丈ばかりが伸びて

蕾をつけないコスモスが

残暑の向こうの

気弱な涼風に

おいでおいでと手招く

 

 


33回

そっと首すじを

撫ぜて行ったのは

涼風すずかぜの子供の

かくれんぼ

も~いいよ~

 

  

32回

施設に入った義兄
妻を見て
()んと呼ぶ   
亡母になりきった妻
背中で泣く

 

 

31回

整列した

青若き稲よ     

数々の試練に耐えて

秋 君の体は

黄金色に染まるのだ

 

 


     30回

 いつもお世話様   

 満面笑顔の夫人   

 町内役員お願いしても

 その内にと

 逃げてばかりなのに

 

 

  29回

臨終の義母に

桜が綺麗ですよ

耳元で囁いたら

スーッと

一粒の涙がこぼれた

 

 

28回

    名残雪の間から

ムスカリの

頭がにょっきり

妖精の帽子のように

三つ四つ・・五つ

 

 


     27

寒い夜のおでん鍋

奪い合ってた

子育て時代

今 老夫婦の食卓で

三日経っても居座ってる

   

 

  26回

 最後の孫の受験

合格祈願のお守りを買う

老夫婦にも

まだ残っているよ

 このドキドキ感 

 

 

             25回

遠くもない息子夫婦が

来るというだけで

いそいそと掃除を始める

こんな些細なことが

老妻には活力源

 

 


2022年12月~2023年11月

     24

あの峠も

紅葉が綺麗だろうね

車を手放した

夜長の老夫婦

会話も途絶えがち

 

 

  23回 

 

 

 

 

 

 

             22回

 

 

 

 

 

 


2021年12月~2022年11月